『そっと背中を押してくれる(仮)』⑩
- 2021.02.27
- 小説
健二は31歳の頃、結婚を考えている相手がいた。
付き合って2年、同棲を始めて半年が経とうとしていた時のことだった。
相手の浮気が発覚して、別れることになった。
健二としては、結婚間近だと思っていたしかなりショックを受けて、しばらくは引きずっていた。
それからの2年は、恋愛から距離を置いていた。
そして30代後半に近づいてきた時、やっぱり結婚したいっていう思いが湧いてきた。
しかし、そんなに出会いはない。30代も中盤に近づくとなおさらだ。
そんな思いから、婚活パーティに参加してみたりしたがいまいちピンとこないでいた。
そんな時出会ったのが梨沙子だった。
彼女の醸し出す雰囲気に惹かれて、自分から声をかけた。
さらに一緒に過ごすうちに、彼女の一生懸命で真面目なところ、自分のペースで自分の世界観を持っているところに惹かれていった。
結婚はしたい、結婚するならいずれは子どもが欲しい。
好き同士で付き合っても、結婚できない場合もある。
結婚まで行けても、上手くいかない場合もある。
じゃあ、結婚を前提に出会って、後に結婚しても、もし子どもができなかったら?
婚活パーティーに参加していて、健二が感じていたことだ。
そんな思いを抱えていた健二は、梨沙子との出会いに掛けてみることにして
梨沙子にある提案をすることにした。
(続く)
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