『そっと背中を押してくれる(仮)』⑥

『そっと背中を押してくれる(仮)』⑥

先週の土日は何をしていたのだろうか?

隔週のペースで会う私たちなので、

もちろん、気になったことはある。

おそらく今までの会話から、彼に恋人がいないことは何となく察していた。

まだ出会って間も無いからなのか、私の性格のせいなのか

いまいち、踏み込んだ質問ができない自分がいた。

彼は私のことどう思ってるんだろう?

そう思った時、本当にただの飲み友達くらいなんだろうなと感じていたので

突然の告白にびっくりした。

                                                                        

「付き合ってくれませんか?」

「えっと、、、それはそういうことですよね。

「あ、はい。」

「すみません、突然のことでびっくりしてしまって・・・」

「そうですよね。返事はすぐにじゃなくてもいいので、よかったら考えてみてください。」

私は少し返事をするまでに少し時間をもらうことにして、その日はお別れをした。

                                                                        

正直に言うと、びっくりはしたけど嬉しい気持ちもあった。

何となくこのチャンスを逃してはいけないと思って、

一週間後、私たちは初めて出会った代々木公園に行って

そこで、私は「よろしくお願いします。」と返事をした。

                                                                        

そこから私たちは、水族館に行ったり、映画や舞台を観に行ったり、

いい雰囲気を保ちながら、穏やかに関係が続いていた。

                                                                        

(続く)