『そっと背中を押してくれる(仮)』⑥
- 2020.12.31
- 小説
先週の土日は何をしていたのだろうか?
隔週のペースで会う私たちなので、
もちろん、気になったことはある。
おそらく今までの会話から、彼に恋人がいないことは何となく察していた。
まだ出会って間も無いからなのか、私の性格のせいなのか
いまいち、踏み込んだ質問ができない自分がいた。
彼は私のことどう思ってるんだろう?
そう思った時、本当にただの飲み友達くらいなんだろうなと感じていたので
突然の告白にびっくりした。
「付き合ってくれませんか?」
「えっと、、、それはそういうことですよね。
「あ、はい。」
「すみません、突然のことでびっくりしてしまって・・・」
「そうですよね。返事はすぐにじゃなくてもいいので、よかったら考えてみてください。」
私は少し返事をするまでに少し時間をもらうことにして、その日はお別れをした。
正直に言うと、びっくりはしたけど嬉しい気持ちもあった。
何となくこのチャンスを逃してはいけないと思って、
一週間後、私たちは初めて出会った代々木公園に行って
そこで、私は「よろしくお願いします。」と返事をした。
そこから私たちは、水族館に行ったり、映画や舞台を観に行ったり、
いい雰囲気を保ちながら、穏やかに関係が続いていた。
(続く)
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